新組織の「今」を聞く
「会社の未来と、組織の連携をどう描くか」
東日本本部「本部長 × 企画グループ長」
第1回と第2回では、それぞれが大切にしていること、今伝えたいことを聞きました。第3回は、会社の未来とMVV、そして本部長と企画グループ長の連携の実像に迫ります。
▶ 第1回からつづく
今後の会社の方向性について、今感じていること・想いを聞かせてください。
MVVには、私も策定委員の一員として関わりました。「変わっていかなければいけない」という意識が会社全体にある中で、まずは私たちの軸となるMVVを定め、それを具現化する道筋として中期計画を設計しました。これまでの将来構想を振り返り、達成できた成果を土台としつつ、残された課題にもしっかりと向き合っています。単なるスローガンで終わらせず、「必ず形にしていく」という強い意志を込めて計画に落とし込みました。言葉を行動に変えていく、その覚悟で臨んでいます。
取締役として地区本部を率いることで、これまでとどのような違いが生まれると感じていますか?
地区本部への権限移譲が大きく進んでいます。既存事業を、裁量と責任を持って自分たちで進めていける。これまでは本社への確認・調整に時間がかかっていた部分が、スピード感を持って動けるようになると感じています。判断を自分たちで持てることは、現場にとって大きな変化だと思っています。
中計の基本方針の中でも「事業戦略」について伺います。企画グループへの期待はどのようなものですか?
目指すところは、企画グループが収益の新たな柱になること。港湾・防衛・建築など、新しい領域への展開もそのためです。港湾の話を聞きに行ったら別の話に広がって、新しい仕事につながる。そういうことは実際に起こりえます。どこに仕事の種があるか分からない時代だからこそ、積極的に外へ出てアンテナを張り続けてほしいと思っています。
▲ 中計の基本方針
3年後、ご自身の地区本部はどんな姿になっていてほしいですか?
「情報の集積地」として機能していること、安定した収益を生み出していること、そして社員の皆さんが安心して働き、活発に交流できている状態です。自発的な動きは待っているだけでは生まれないと思っているので、本部として予算をつけて交流の機会を作っています。本部方針も、動画にして全員に届く形にしました。一人ひとりに届いて初めて、方針は意味を持つと思っています。
バリューである「プロフェッショナルであろう」「まずはやってみよう」「つながりを楽しもう」について、新組織体制として期待することは何ですか?
「まずはやってみよう」が特に今の東日本には大事だと思っています。失敗してもいいから積極的にやってみる。動かないことには何も変わらない。ただそのためには、現状を正しく理解することが出発点です。東日本の今の状態をきちんと伝えて、そこから動き出してほしいと思っています。
本部長と企画グループで一緒に取り組んでいることを教えてください。
成長市場の中で、共同パートナー探しを一緒に進めています。当社は独立した経営を維持する方針の中で、共同パートナーの強みと当社の強みを掛け合わせて、より大きな力を生み出すことを目指しています。本部長には判断の場面で特に力をお借りしていて、一緒に方向を決めながら動いています。
最近チャレンジしている新しい取り組みで、まだ社内に知られていないものはありますか?
現在、2つの領域で新しい可能性を探っています。一つ目は、構造物のプレキャスト化の可能性の探索です。道路分野では進んでいますが、港湾ではまだ十分に進んでいないと感じています。熟練作業者の人手不足という現場の課題を、プレキャストで解決できないか検討しています。もう一つは、材料メーカーとの商品開発です。当社のプレキャスト製品に付加価値を組み合わせて、建設・建築の部材として展開できないか、共同開発の相手先を模索しています。
取り組みを進める中で、うまくいっていること・模索中のことをそれぞれ教えてください。
率直に申し上げると、今はまだ「明確な成果が出ている」というより、様々な可能性を探索し、種をまいている段階です。ただその中で、例えば『港湾のプレキャスト化』など、今後現場のニーズが確実に広がっていくであろう手応えも感じています。一方で模索しているのは、協業パートナーを探す際の「当社の強みの見せ方」です。私たちやグループ会社が持つ確かな実績を、どうすれば社外の方にわかりやすく魅力的に伝えられるか。まずはその入り口となる発信ツールや手法を、本社の事業戦略本部と連携してしっかりと作り上げることが目下の課題です。
本部長と仕事をする中で「この人ならでは」と感じた瞬間やエピソードがあれば教えてください。
裏表がなく、誠実な方です。旧事業推進本部の頃から苦楽を共にしてきました。仕事の場面では、常に俯瞰して物事を捉え、理由を添えて明快に判断してくださいます。こだわりも強くて、判断したことには最終成果物まで丁寧に向き合われる方です。誰からも相談されやすく、相手の考えを理解した上で答えてくださる。しかも、レスポンスも早い。気づけば自然とより良い方向へ導かれている、そんな感覚があります。その姿勢に影響を受けて、自分自身もメンバーへの関わり方が変わったと感じています。
本社の企画系本部や、他地区の企画G長と連携・共有したいことはありますか?
本部長とは常日頃から相談しながら進めています。事業戦略本部とは密に連携していて、特に港湾・防衛・共同開発メーカーなどは重点的に活動しております。まだ十分にできていないのが、西日本の企画Gとの連携です。営業的な活動の共有など、お互いに学べることが多いと思っているので、機会は増やしていきたいと考えております。本社の事業戦略本部をハブとして、東・本社・西が共同で動いていける体制を作れると理想的です。
企画グループとして本部長をどのようにサポートしていますか?また、本部長にどんなことを期待していますか?
サポートとして意識しているのは、主に情報整理と意思決定の土台づくりです。本部長にはジャッジいただくところが多いと思うので、判断のための材料を揃えることで、スムーズな意思決定のフォローを心掛けています。
本部長への期待という点では、企画グループだけでは踏み込めない全社的な動きや、経営層との接続の部分です。グループ横断的な取り組みや外部との連携が増えていく中で、組織全体をつなぐ存在としてメッセージを発信していただくことで、企画グループの活動がより実効性のあるものになると期待しています。そこはぜひ力をお借りしたいと思っています。
▲ 東日本本部長・岡田さん
▲ 東日本企画グループ長・瀧波さん
【編集後記】第3回は、会社の未来と組織の連携という、より大きなテーマに踏み込んだ回となりました。今回の対話は、構想から実行へと舵を切る過程のリアルを伝えてくださいました。小さな試みの積み重ねが、やがて組織の新たな力になる——その始まりを目撃した取材でした。
次回は同テーマでの西日本本部のインタビューとなります。ぜひお楽しみに。
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